2026.10.09
プレスリリース

ナウキャスト、「DataLens法人営業」のMCP接続で不動産登記簿データの提供を開始

~AIエージェントが1000万件の不動産登記簿データと500万件の法人データを掛け合わせた業務を可能に~



 AI時代の金融インフラを提供するFinatextグループの株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下「ナウキャスト」)は、法人営業AXツール「DataLens法人営業」のMCP(Model Context Protocol)接続において、TRUSTART株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:大江 洋治郎)が保有する約1,000万件の不動産登記簿データの提供を9月から開始しました。
 本データの提供により、AIエージェントが登記簿データを直接参照できるようになります。企業分析や提案資料の作成において、これまで公開情報ベースに留まっていた不動産情報を、不動産登記簿に基づく土地・建物単位の具体的な資産情報として扱うことが可能となります。

提供背景

 法人営業や提案活動の現場において、生成AIやAIエージェントを用いた企業調査が急速に普及しています。一方で、AIエージェントが自律的に収集できる情報は、企業サイトやIR資料などのテキストデータとして公開されている範囲に限定されます。例えば企業の保有不動産に関しては、有価証券報告書に主要設備の記載が存在するものの、各PDF資料の探索やデータ構造化、他データとの照合をAIが単独で行うことは技術的なハードルが高い作業です。また、不動産登記簿情報には取得上の制約があるため、AIが直接アクセスして最新情報を引き出すことは困難です。結果として、従来のAIによる不動産関連の分析は「連結有形固定資産の増加」や「不動産セグメントの横ばい推移」といった抽象的な示唆に留まり、具体的な保有物件に基づく深い仮説構築や踏み込んだ提案を行うことができませんでした。
 ナウキャストはこれまで「DataLens法人営業」において、企業の登記情報・従業員数・求人広告・財務/IR・資金調達・インテントなどの多様なデータを法人番号で統合し、AI-Readyな法人データ基盤を構築・提供してまいりました。今回、本基盤に不動産登記簿データを追加し、MCP経由でAIエージェントが直接参照できる機能の提供を開始いたします。不動産保有実態は、アセットマネジメントや不動産仲介、金融機関の法人融資など多岐にわたる領域において重要な提案起点となります。本データの提供を通じて、AIを活用した営業現場における提案準備の質的向上と業務効率化を支援いたします。

提供する不動産登記簿データについて

◯概要
 法人名義の不動産登記簿データを、法人番号と紐づける形で既存の法人データベースに統合して提供します。会社名表記の揺れを補正して名寄せを行うため、対象企業の連結子会社・関連会社の名義まで含めて保有不動産を横断的に抽出することが可能です。

◯主なデータ項目

  • 所在(都道府県・市区町村・丁目まで)
  •  種別(土地/建物)
  • 地積・床面積 ※
  • 所有者名義(法人名・法人番号紐付け)
  • 公示価格等をもとにした推定価格 (参考値)
  • 築年数※
  • 抵当権者※

※一部、データが取得できるレコードに限ります

◯提供形態

  • MCP接続による「Claude Cowork」等のAIエージェントからの直接参照
  • 「DataLens法人営業」画面上での参照・抽出
  • DataLens APIによる社内システム・AIワークフローへの連携
  • AIエージェント基盤「MCPass」経由での、AIエージェント(「Claude」等)への安全な接続・直接参照


◯想定ユースケース

  • 不動産の売買仲介・アセットマネジメント:グループ名義を含む保有資産の母集団作成と初期スクリーニング
  • 金融機関の法人営業:担保余力や資産圧縮余地の初期仮説づくり
  • 企業調査・提案資料作成:AIエージェントによる企業レポートに、物件単位の裏付けを追加


〇本データによって実現できること(実証検証より)
 本データをAIエージェントが直接参照することで、抽象的な企業概況の把握に留まらず、具体的な物件情報に基づいた深い仮説構築が可能になります。
 実際に上場企業1社を対象に行った実証検証(テーマ:保有不動産の売却可能性の検討)では、有価証券報告書等に記載された主要設備20拠点に加え、不動産登記簿から11レコードの詳細な物件情報の抽出に成功しました。AIが即座に必要な構造化データや中期経営計画などを掛け合わせて参照することで、企業の経営戦略に沿った提案ストーリーを構築します。さらに、登記簿の住所周辺の公示地価を基にした対象物件の価格上昇率の算出や、売却余地の概算金額の提示、優先的に検討すべき物件の特定、権利関係・稼働状況・収益性といった確認すべき論点まで踏み込んだ具体的な資料作成を実現しています。あらかじめ収集・構造化されたデータをAIに連携するため、回答根拠が明確であり、高い再現性と追跡性をもって実務におけるAI活用の信頼性を担保します。また、AIはプリセットされたデータを参照するため、トークンコスト削減にも繋がります。
 導入企業が利用するAI環境に、自社で保有する内部データ(CRM等の顧客管理情報、名刺データ、過去の商談議事録など)を連携させることで、過去の接触履歴や商談の文脈を踏まえて、顧客ごとの状況に合わせた最適な提案資料の準備を自動化することも可能です。

<お客様環境のAIエージェントと「DataLens法人営業」MCPの接続イメージ>

<図:従来のAI活用と、MCP接続を活用した場合の企業調査・提案準備プロセスの比較>


〇本データに関する注意事項

  • 推定価格は公示価格等と推定地積等をもとに算出した参考値であり、鑑定評価額や成約価格を示すものではありません。
  • 登記簿データは取得時点の記録に基づくものであり、現況・用途・稼働状況を保証するものではありません。
  • AIエージェントによる分析結果は意思決定の補助であり、実行判断には法務・税務・会計・鑑定の専門確認が必要です。


今後の展開について

 今後もナウキャストは、法人番号ベースのデータ統合基盤を核に、業界バーティカル機能の拡充とAI-Readyなデータレイヤーの拡張を進めます。

「DataLens法人営業」について

 「DataLens法人営業」は、法人営業に特化したセールスインテリジェンスです。登記情報・従業員数・求人広告・財務/IR・資金調達・インテント※など、静的・動的の複数データを法人番号で統合した独自のデータベースを活用し、自社商材のニーズのスコアリングから、AIエージェントによる商談前の企業ニーズ・最新状況がわかるレポート作成、各社の文脈に沿ったアプローチメッセージの自動生成までを一気通貫で提供します。さらに、社内データのクレンジングや「DataLens法人営業」との連携基盤構築、商材の特性に合わせた独自の評価指標の開発など、各社の営業戦略に沿ったカスタマイズも可能です。
 運用面においては、SalesforceやkintoneなどのCRM/SFAと連携するため、営業担当者は普段の業務フローを変えることなく、自然に高度なデータ活用を開始できます。MCP接続も対応しており、「Claude Cowork」をはじめとする最新のAIアプリケーションと連携し、「AI-Ready」なデータレイヤーとしても活用いただけます。
サービス紹介ページ:https://lp.datalenshub.com/office

 

「DataLens法人営業」の導入に関するお問い合わせ窓口

株式会社ナウキャスト お問い合わせフォーム
https://nowcast.co.jp/?form=demorequeststart

【参考情報】
「ナウキャストとTRUSTART、非上場企業を含む約24万社の“企業起点”の保有不動産データベース構築に向け協業を開始」(2026年7月1日)
「法人営業をデータとAIで再設計する『DataLens法人営業』の提供を開始」(2026年7月16日)

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