
次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループの株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下「ナウキャスト」)は、言語モデルを用いて不動産物件情報を自動で構造化・精度管理する技術、検討ステータスに応じたパイプライン管理UI、およびクレジットカード決済データ・人流データを活用した商圏分析技術に関する特許を取得したことをお知らせいたします(特許第7835421号)。
本特許技術は、ナウキャストが提供する店舗開発DXツール「DataLens店舗開発」の一部機能に活用されています。
飲食・小売業界における多店舗展開では、仲介業者から日々送られてくる大量の物件情報(マイソクなど)を精査し、有望な出店候補地を見極める必要があります。しかし、これらの物件情報は提供元ごとに形式が異なり、担当者が手入力でリスト化・比較検討するには膨大な工数がかかっていました。また、従来の出店判断は、定点的な通行量調査や担当者の経験に頼る部分が大きく、商圏の実際の消費ポテンシャルを定量的に把握することが困難でした。そのため、出店後の売上予測とのギャップや機会損失が発生しやすいという課題がありました。
本特許は、上記の課題を解決するための情報処理システムに関するもので、以下の技術構成が含まれています。
1. 言語モデルによる物件情報の自動構造化と精度管理
多様な形式の物件情報を言語モデル(LLM)で自動抽出・構造化する技術です。情報提供元ごとの過去の抽出精度をデータベースで管理し、精度が基準に満たない提供元の情報には「確認中」フラグを自動付与して目視確認を促す一方、基準を満たす情報は確認不要とする動的な制御により、抽出結果の信頼性を担保します。
2. 検討ステータスに応じたパイプライン管理UI
物件情報の一覧画面において「新着」「検討中」「成約」等のステータスを色分け表示し、ステータス別のフィルタリング表示を行う仕組みです。
3. 決済データに基づく商圏分析と「出店スコア」の算出
クレジットカード決済データから商圏の決済人口・規模・属性比を算出し、業種別決済割合の全国対比グラフを生成します。さらに、対象業種利用者の消費傾向ベクトルと出店候補エリアの決済者の特徴量との類似度から「出店スコア」を算出します。
※上記に加え、人流情報のエリアマップ表示に関する技術も含まれています。
【特許の概要】
ナウキャストが提供する店舗開発DXツール「DataLens店舗開発」は、上記の特許技術を基盤としつつ、さまざまな独自機能を組み合わせることで、物件情報の収集から商圏分析、出店判断までを一気通貫で支援するサービスです。マイソク等の物件情報の自動取り込み、構造化データの管理、地図上での人流・決済データの可視化、出店スコアによる候補地評価など、店舗開発業務に必要な機能を網羅的に提供しています。
ナウキャストは、「情報の非対称性」が残る不動産・店舗開発領域において、生成AIとデータを活用することで、出店リスクの低減とROI(投資対効果)の最大化を支援し、サービス産業全体の生産性向上に貢献してまいります。
【参考リンク】