2020.05.01
プレスリリース

日本の消費の“今”を知る「JCB消費NOW」、緊急事態宣言が発令された「4月前半の国内消費動向データ」を公開

~サービス業大幅下落、スーパー、ECが上昇と、“巣ごもり消費”の傾向が強まる~

株式会社 Finatextホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:林 良太)の子会社で、ビッグデータの解析・分析を行う株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下:ナウキャスト)、及び株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)が提供する「JCB消費NOW」は、クレジットカード会員の決済や属性データ等を活用し統計化することで、日本国内の“現金も含めた消費全体の実勢”を捉えた消費活動の“今”を知ることができるサービスです。
本日、「JCB消費NOW」の4月前半(4月1日~4月15日)の速報データの一部を公開します。また、現在ナウキャストとJCBでは、新型コロナが消費に与える影響をより詳しく分析するため「参考系列」データを算出しており、今回は1月後半のコロナの感染拡大前に比べて足元の消費がどう変化しているかも併せて公開します。

なお、「交通」「娯楽」「宿泊」「旅行」といったレジャー関連業種、サービス業種の分析については、別紙のTopics: 東京大学大学院教授の渡辺努らによる「サービス支出からみた自粛効果の推計値」分析もご参考ください。

【4月前半・概況(本系列)】

  • 「総合消費指数」は前年比-18.0%と3月後半の前年比(-7.6%)より一段と悪化。
  • 「小売(財)総合」は前年比-9.1%と3月後半の前年比(-9.0%)より悪化。「スーパー(25.3%)」、「酒屋(15.3%)」、「EC(8.1%)」は引き続き好調。「織物・衣服・身の回り品(-15.9%)」や家電を含む「機械器具小売業(-15.1%)」といった半耐久財、耐久財の下げ幅拡大が下押し要因に。
  • 「サービス総合」は前年比-25.0%と3月後半の前年比(-9.0%)より一段と悪化。「外食(-48.9%)」や「旅行(-28.6%)」、「宿泊(-20.6%)」、「娯楽(-17.1%)」などの“レジャー消費”がより一層悪化。


【4月前半・概況(参考系列)】

  • 「総合消費指数」は新型コロナ感染拡大前である1月後半から緊急事態宣言後の4月前半にかけて、約3割程度、大幅に悪化。「EC(12.0%)」、「コンテンツ配信(12.9%)」といったオンラインに関連する消費にシフト。「居酒屋(-78.9%)」が大幅に悪化する一方で、「酒屋(20%)」が伸長。

※参考系列については、後述の「『JCB消費NOW:参考系列』について」をご覧ください。



4月前半・参考系列:1月後半(感染拡大前)からの変化率


※1月後半と4月前半の消費指数の比較においては、前年比と前年比の差異を見ているので、季節性による変化は含まれておりません。
※JCB消費NOWはJCBグループのカード会員様のうち、無作為に抽出した約100万人分の決済データを活用して作成しています。国内会員に絞っているためインバウンド消費を含みません。
※当計数は一部を抜粋したものになります。データをご活用される場合は、ナウキャストもしくはJCBにご連絡ください。
※グラフ等引用される際は、出所:ナウキャスト/JCBと記載ください。
 
■「JCB消費NOW」について

https://www.jcbconsumptionnow.com/
「JCB消費NOW」は、“現金も含めた消費全体の実勢”を捉える消費指数を提供するサービスです。業種に依らないすべての消費動向を示す総合消費指標をはじめ、マクロ・ミクロに分類した38の業種別消費指数を提供しています。性別・地域・年代といった属性別のデータも備えており、多面的に消費動向を分析することが可能です。
また、データを集計して約2週間で配信するため政府等が公表する既存の消費統計と比べて速報性が大幅に向上しています。現在、国や地方行政機関をはじめ、企業のマーケティング部門、証券会社・投資銀行等の金融機関、経営コンサルティング会社、報道機関等、多岐にわたるお客様にご活用いただいております。
※お客様の個人属性や決済情報を、個人情報保護法で定められた手法で匿名加工を施したうえで消費指数を作成することで、JCBカード会員の皆様の個人情報・プライバシーを保護します。
 
■「JCB消費NOW:参考系列」について
「JCB消費NOW」では、クレジットカード固有の事象を要因とした数値の偏りを防ぐため、通常、カード利用者数の増減影響を除いた形で分析し、指数を提供しています。
新型コロナの消費への影響は、商業施設や店、テーマパークの休業・休園、旅行の中止などにより、「交通」「娯楽」「宿泊」「旅行」などのレジャー関連業種、サービス業種においては、消費者の数そのものが減少していることが予想されます。そうした側面を考慮し、現在、通常とは違う「消費者の増減効果」を織り込んだ分析手法を用いた「参考系列データ」を全項目(総合、業種別)で算出しております。
※前提としてナウキャスト技術顧問・東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努が、通常配信系列と参考系列の違い、及び有用性について、レポートを執筆いたしました。下記リンクよりご覧ください。
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200401NowcastWatanabe.pdf

■Topics:東京大学大学院教授の渡辺努らによる「サービス消費からみた自粛効果の推計値」分析
「カードを持つ人の属性情報」を活用した深堀分析が可能というクレジットカードデータの特徴を生かし、ナウキャスト創業者・技術顧問、東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努とナウキャストデータサイエンティスト、東京大学情報理工学系研究科修士課程所属の大森が共同でリサーチを行い、「サービス消費の自粛度合い」の計測手法を開発・分析しました。
これによって現在幅広い業種・地域で行われている「外出自粛要請」が実際に効果を上げているかどうかが、決済情報の裏付けを持ちつつ、かつ個人のプライバシー保護にも配慮した状態で、分析可能となります。今回の本分析の詳細・結果については、下記のURLをご参照ください。

・「自粛効果の推計値(4月前半分)」
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200501_Nowcast_Watanabe.pdf

【前回】
・「新型コロナ感染拡大に伴うサービス消費自粛の度合いを クレカ取引データから推計する方法」
 https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jcbconsumptionnow.com/News/20200415_Nowcast_Watanabe.pdf


各種データにご関心をお持ちの場合は、以下のお問い合わせ先までご連絡ください。

■「JCB消費NOW」 1か月間無料トライアルはこちら
 https://www.jcbconsumptionnow.com/member/register

■データや会員登録などに関するお問合せ先
 「JCB消費NOW」運営事務局 
 TEL:03-6272-5550 MAIL:info@nowcast.co.jp
 

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